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クリスキットP-35Ⅲ改造

昔、「クリスキット」というものがありました。
「オーディオリスナーのための・・・」というタイトルの広告をレコード芸術で見たことのある方もいると思います。
わたしがその現物に出会ったのはもう15年位前のことになります。
今はなき名古屋のカトー無線にそれは置いてありました。
パイオニアの安いCDプレーヤーとフォステクスの12センチフルレンジの組み合わせで出てきた音は特筆すべきものではありませんでした。
若気の至りでしょうね。「俺ならもっとうまく使える!」と思い買ってしまいました。
当時中古屋さんでNS-1cを購入したものの、手持ちのAU-α707では思ったように鳴ってくれなかったのが最大の理由ですが。

プリとパワーを組み立て、鳴らした感想は「こっちの方がスピーカーに合っている」。
その後はメインシステムに居座ってしまいました。
しかしそこからマルチアンプやマルチセルラホーンに走らなかったのは結婚して資金がなくなったからです。

そういう思い出の品ですが今回改造することにしました。
理由はネット掲示板の書き込み。
メタルキャンTR愛好者の話では私が使っているP-35Ⅲ(三代目)のTRが一番音が悪いらしい。
クリスからも四代目への改造キットが出ていたらしい。
パワーTRをどこで購入しようかと検討していた矢先、デジットに行ったとき見つけてしまいました。
2SA1940と2SC5197を。
速攻で購入。
Ca390298

改造の手始めは平滑コンデンサーの追加とカップリングコンデンサーの変更から始めました。
平滑コンデンサーにエルナーのオーディオ用を追加。
カップリングはタンタルを取り外し、指月の4.7uFを使用。
まずはこの状態で試聴。
少し高域が延びたかなという程度。
Ca390299

そして本題のパワーTR交換。
慎重にバイアス調整を終えた後試聴開始。


「な、なんだこりゃ~~~~~!」
Ca390300

音が全然違いました。
「音の8割はプリアンプで決まる」などとほざいていた人の首を絞めてやりたいほどです。
(当人とっくの昔に亡くなっているし)

解像度はたしかに高い。しかし高域は出るものの中低域はスカスカ。
鳴らしこみで変わるかと思いましたが、あまり変化はありません。
ふと思い立ったのがカップリングコンデンサー変更。
Ca390301

試しに手持ちのMUSE ESをつないでみると、こっちの方がバランスはよい。
しかし高域がざらつき気味。
最終的には指月4.7uF+FineGold2.2uFの組み合わせとなりました。

こんどはプリアンプの改造かな(いつになるかわかりませんが)

最後に一言。
ネット上ではクリスキットのアンプを回路自体を変更する大改造をして「音がよくなった」と悦に入っている人がいますが、あれこそ「愚の骨頂」です。
あのアンプは「あの音質」が取り柄であり、あの音質の好きな人が買っているわけですから金と暇をかけてそれを別物に変えるくらいなら一から自作したほうがまともなものができあがります。
そういう理由で改造は小規模にとどめています。

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